現在関心を持っている研究テーマ

関心のある領域

倫理学領域
倫理的なものと美的なものとは,どのように結びつき,相互に関係し合うのかというテーマに関心があり,研究を進めています。
規範・自由・徳は美によっていかに刷新され得るのか。こうした関心から,アートや文学といったいわゆる「芸術」作品と人びとの倫理的な営みとの関係のありようも考えています。
最近は,情報倫理・生命倫理・スポーツ倫理といったいわゆる応用倫理についても関心を深めています。
また,マイノリティ,遊び(遊戯),リスク・安全,市民性,討議・ディスカッションやプレゼンテーションの技法などについての研究もしています。

近代ドイツ教育思想領域
18世紀を中心としたヨーロッパの思想,特にドイツの教育思想を中心に研究しています。
主な研究対象は,美的教育思想を展開したFr・シラーです。シラーは劇作家としても知られていますが,カント研究を行い,自ら思索した思想家でもあります。
大きく影響を受けた古代ギリシア思想との関係や「書簡」を媒介とした同時代の人びととの交流も含め,彼の思想の起源を明らかにしつつ,現代までの展開を跡付けるべく,研究を進めています。近年は「崇高」や「遊戯」といったキー概念を軸に検討しています。

道徳教育・キャリア教育領域
学校を中心とした教育機関での学びにおいて,私たちはどのように「人間形成」を行うのかをテーマに研究しています。この視点から,最近は特に道徳教育とキャリア教育に研究関心を持っています。
いずれも,倫理学領域と近代ドイツ教育思想領域における理論的な関心との関わりの中で,「学校とはなにか」「学びとはなにか」「教育とはなにか」といった根本的な問いに対して,教育上の実践をめぐる課題・一義的な「解」のない現代的な諸課題として応答しようとしています。

研究業績

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研究費

■学際・超学際研究を推進する「研究公正」の概念・法制度・教育開発研究 ( 2023年4月 ~ 2026年3月 ) 基盤研究(B) 分担 ,代表:藤井基貴

■「探究的な学び」のプログラム開発と実践を通じた高校における道徳教育の刷新と展開 ( 2022年4月 ~ 2026年3月 ) 基盤研究(C) 代表:中村美智太郎

■新時代の医療・教育専門職養成を目指す大学間連携プログラムの構築(2022年4月〜2025年3月) 基盤研究(C) 分担,代表:鎌塚優子

■医療・ケア現場における,「人間の尊厳」を中心とした対話のための包括的研究 ( 2019年4月~ 2023年3月 ) 基盤研究(B) 分担 ,代表:堂囿俊彦

■Know-do gapを超えて倫理的ケアの実践を促進させる学習プログラムの開発 ( 2019年4月~ 2022年3月) 基盤研究(C) 分担,代表:片山はるみ 

■人口減少地域における「場としてのコミュニティ」を核とする地域教育改革の開発的研究 ( 2018年4月 ~ 2021年3月 ) 基盤研究(C) 分担,代表:武井敦史

■「教科化」時代の道徳教育を加速する教員研修メソッドの再構築 ( 2017年4月 ~ 2022年3月 ) 基盤研究(B) 代表:中村美智太郎

■認知症ケアを契機とした生命倫理学の刷新–新しいケア文化のかたちを求めて ( 2016年4月 ~ 2020年3月 ) 基盤研究(C) 分担,代表:松田純

■リスクコミュニケーションによる教員/児童生徒/保護者の協働で学校リスクを低減する ( 2016年4月 ~ 2020年3月 ) 挑戦的萌芽研究 分担,代表:村越真

■キャリア発達の視点を備え、地域社会と連携し得る道徳教育のアプローチと教材の開発 ( 2015年4月 ~ 2018年3月 ) 挑戦的萌芽研究 代表:中村美智太郎 

■ポスト3・11的危機からみる〈理性〉〈欲求〉〈市民社会〉の再審 ( 2013年4月 ~ 2016年3月 ) 基盤研究(B) 分担,代表:鈴木宗徳